子供に悪影響を与える毒親。
ネットで検索すると「毒親 チェック」というキーワードでたくさん検索されているようです。
身体的虐待やネグレクトなど、一見してわかりやすい毒親ならチェックする必要もないですよね。
虐待に分類される行為に対しては警察や福祉が対応できるようになっています。
虐待などあってはならないですし、被害者の苦しみは計り知れません。
では、「毒親 チェック」が多く検索されているのはなぜなのかという疑問についてです。
- 私って毒親じゃないよね?毒親だったらどうしよう。
- うちの親って毒親なのかな?
このどちらかではないかと思うんですよね。
前者は自分が現在親であるパターンです。
子育てについて悩んでいるのでしょう。
子供の事を怒ってしまうことが多くて、自分は毒親なのかと不安なのでしょう。
後者は子供から大人まで、どの年代でも検索する可能性があります。
例えば中学生の子が、自分の親は友達の親と違って何か変だと感じて検索するかもしれません。
または、長い間薄々は感じてたけど、自分が親になって子育てをしてみて、ある違和感を覚えた。
自分が子供の時にされていたことを、親になった私は子供に同じことをしようなんて思えない。
あれ?もしかして、私の親って毒親だったの?
そうなんです。
自分が親になって気づく人も多いようです。
なぜ自分が親になって、毒親育ちだと気づくのか
理由は簡単です。
自分が親になり、親の気持ちが初めてリアルに分かったのです。
そこで気づくことがあります。
自分が親にされてきたことは、親になった自分が我が子にしたい事とは全く違う・・・。
「自分は子供がかわいくて、自分のものより子供の物を買ってしまう。
でも私の親は、私の物ではなく自分の物ばかりお金をかけていたな…」
「子供が書いた作文や、自分で考えて作った工作を見ると感動する。上手い下手は関係ない。
あれ?そういえば私は親が作った工作を学校に提出させられてた。賞をとれるように」
「子供が何かを頑張っていたら、すごく褒めたくなる。
そういえば、私は勉強も運動も人並み以上にできたのに、褒められたことがないな」
自分が親になって毒親育ちだと感じる人は、明らかな虐待に遭っていた人ではありません。
過干渉やコントロールを受けていた人、または不機嫌さをぶつけられていたなど、分かりにくいけど確実なダメージを与えられていた人です。
そう、分かりにくい毒親だったから、自分が親になるまでハッキリ気づけなかった。
行政や警察が動いてくれるような誰が見ても一目瞭然な虐待ではなかった。
そのことに、自分が親になって、親の気持ちになってみて気づく人が多いのです。
「大人になって、結婚して、子供ができるまで気づかなかったんなら毒親によるダメージって大したことないんじゃないの?」
こう思う人もいるかと思います。
確かに、自分が親になって気づく人は、社会生活をそこまで過ごしてきた人です。
でも、この“分かりにくいけど確実なダメージ”を軽く見てはいけません。
毒親育ちの本当の辛さがここにあるのです。
分かりにくいからこそ、苦しいのです
最初にお話しした、「毒親 チェック」を検索する人が多いのは、明らかな虐待を受けていないのに苦しいからです。
なぜか親と関わると苦しい。
違和感がある。
でも、完璧な人間なんていないとわかっている。
誰でも多かれ少なかれ親とそりが合わないことはあるはず。
確かにそうでしょう。
でも、世の中全員が自分の親を毒親だと思うわけではない。
では、毒親と“じゃない親”の境界線はどこなんだ?
その答えを知りたいから、チェックリストがほしいのです。
あなたが「自己肯定感」が育っていないなら、毒親の可能性が大きい
どこかの学者とか、頭のいい人が言っている「毒親とはこんな親」というチェックリストで納得がいく人はそれでかまいません。
ただ、私は納得できません。
そのチェックリストは警察が動く虐待であることが多い。
しかし前述のように、分かりにくい毒親が多く存在する。
じゃあその、分かりにくい毒親を一言で表現するなら?
「こどもの自己肯定感を育てなかった親」
これが私の最も納得いく答えです。
自己肯定感に根拠はいらない!
もし、現在子育てをしてる方で、親になってから自分が毒親育ちだと気づいたなら、覚えていてほしい大切なポイントがあります。
あなたのお子さんの自己肯定感を低くしないために大切な事です。
自己肯定感を持つのに、根拠はいりません。
勉強ができるからとか、スポーツができるからとか、容姿が整っているからとか、何か優れているところがなければいけないという考えを持たないでください。
条件付きの愛は、子供を幸せから遠ざけます。
ただ、そのままの自分として存在するだけで完璧です。
誰もが大切な存在です。
誰もが無条件で愛されるべき存在なのです。
自分のお子さんに是非このことが伝わるように愛情を示してあげましょう。
我が子のおばあちゃんへの態度を見て、ハッとさせられた
ここで筆者の実体験をお話ししたいと思います。
筆者は毒親育ちですが、大人になるまで自分が苦しいのは自分が悪いからだと思っていました。
私の母親は気分によって言う事が変わったり、不機嫌さをぶつけてくるような人でした。
私が出産し、子供ができても母の性格は変わらず(毒親は一生変わりません)、孫である私の子供にも不機嫌さをぶつけたことがありました。
その時我が子がとった行動に、私はハッとさせられました。
毒おばあちゃんに不機嫌さをぶつけられた我が子は、間髪入れずに猛然と言い返したのです。
私は子供の頃、それができなかった。
言い返すことなく、自動的に自分が悪いと思ってしまっていた。
言い返しても更に怒られるだけだったし、そうなると更に自分が悪いと思っていました。
驚いて、そのあと私は我が子に聞きました。
どうしてすぐに言い返したの?と。
そしたら我が子は「自分は悪くないなら言い返すのは当たり前でしょ?怒ってるヤツがバカなんだよ。ママは子供の頃言い返さなかったの?だったら言い返さないママが悪いよ!」
って。
度肝を抜かれましたね。
自分の子供の頃の自己肯定感の低さをがっつり見せられた出来事でした。
私のように、我が子が毒祖父母に対してとった行動で、自分の子供の時との違いに気づいた人もいると思います。
このように親になると、自分が毒親育ちだと気づくきっかけが多いんですよね。
だから、それまで分かりにくかった毒に気づくことができるんです。
自分が毒親育ちだと分かったら?よろしければお読みください。